「山椒オイル」を作る

 

「和食専門ウェブ・マガジン」というものを読んでいる。

 

サブタイトルに「基本から名店の技まで学べる」とある。

 

そう、つまり、技術を学ぶために読んでいるのだ。

 

そして、その技術を私の中に入れることで、

アイデアへと昇華する。

これが最大の目的だ。

 

あとね、

「最先端の料理店と自分の店の違いを知ることで自分の店をより理解する」

ということにも利用しているかな。

 

でね、タイトルの

「山椒オイル」である。

 

これを焼き魚に垂らしたり、煮はまぐりに垂らしたりすると、

山椒の風味やオリーブオイルの風味が料理に加わり、味わいが深くなるという。

 

興味深い。。。

 

料理には、食べている本人の意識では気づかないが、

無意識で感じている味がある。

 

例えば、

味噌汁のみそを1種類だけでなく、複数合わせるだけで味わいは深くなる。

だが、味噌汁を飲んでいる人はその味わい深さの理由まではわからない。

 

例えば、

一般的なスーパーで売られているハウス栽培の人参と、

露地栽培で作られた人参の味わいは「味の濃さ」や「甘さ」が違う。

だが、味に無頓着な人は、その違いに気づかない。

いや、厳密に言うと、意識上に上がらないだけで、無意識的には気づいているのだ。

等々。

 

隠し味や隠し風味もそういう無意識に訴える効果がある。

 

この隠し味や隠し風味に「山椒オイル」が使えないかと考え作ったのだ。

 

作り方は、

いろいろ調べたが、作家でありマルチな活動を続けている辻仁成さんの作り方で作った。

 

理由は、レシピがレシピ的でなくて良かったから。

「作っていて楽しそうだな」「これおいしそうだな」ってことが伝わってきたから。

 

「おいしさ」を重視する場合、

レシピは「作り方」より「おいしそう!」という感覚のほうが大事だ。

 

大事なことも書いてあった。

 

あと、辻さんの考え方や生き方を素敵だと思っているからね。

 

まあ、いろいろな理由からってことです(笑)

 

ちなみに、料理はレシピ通り作るより感覚で作ったほうが絶対おいしくなる。

 

今日は

「山椒オイル」の話

だから、話を戻します。

 

山椒オイルを作り、寝かせて今日で三日経つ。

 

3日もすると、使い方のアイデアもいくつか浮かんでくる。

 

今日はこのオイルを店で使用している「甘酒ドレッシング」に垂らして、若布サラダを作ってみようと思う。

 

もし、おいしければ、

きっとメニューとしてあなたが食べる日が来るだろう。

 

もし、おいしくなかったら、

その日は来ないだろう。

 

そして、また新しい試作をするだろう。

 

こうやって新しいアイデアやメニューはできていく。

 

ちなみに、目標は新しいアイデアやメニューだけど、

目的は、あなたの心に残る料理です。

 

p.s.
目標が目的になってしまうと、料理というのはつまらないものになります。

小手先のアイデアで人は感動しません。

 

八王子無添加割烹日本料理レストラン≪だしの和食 あじなお≫
店主

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