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種からのメッセージ2~固定種の特徴~

◇固定種の特徴は
◆固定種というのは、「固定された形質が親から子へ受け継がれる種」のことで、F1誕生以前の植物種子は、すべて固定種として育成されてきました。
◆生命にとって変化は自然なこと、停滞は生命の喪失につながります。気候風土や邁進する病虫害に合わせ、己自身の内なる遺伝子に変化を促し続けきた固定種。
 タネは一年ごとに一万倍に増えていきます。固定種というのは一袋に三千粒あれば三千粒がみんな違う個性を持っています。一粒一粒に多様性があるから先祖代々渡って日本に伝わってくる途中様々な病害に対する抵抗性の因子を取り込んできました。
◆固定種の地方野菜や伝統野菜は、大量生産や周年栽培に向かない代わり、適期に播種して適期に収穫する旬の味と、何よりもその個性的な姿形が、画一化したF1野菜に飽き足りない人たちを魅了します。
◆固定種の育種の根本は、良い親を入手することと、できた個体を見分け選抜淘汰をくり返して品種として形質を固定することです。品種を固定すれば、地方の小さな種苗店や専門農家でも充分たちうちできる技術です。
 よくできた野菜を選別し種採りを続ければ普通3年も経てばその土地やその人の栽培方法にあった野菜に変化(馴化)していきます。
 その為固定種の種は病害虫に強くホウレン草もその例外ではありません。有機農業の世界でもホウレン草の種子だけは発芽時の病害防除を目的とした薬品処理をしたペレット種子の使用が認められていますが、自家採取し続けた固定種で徳島の自然農法の篤農家の方は見事に採種~播種~栽培~出荷~育種していることでした。既成概念の狭小さを痛感いたしました。
◆F1大根は生育が早まって揃いがよくなる代わりに細胞のキメが粗く水っぽくなります。固定種大根は収穫までに四ケ月(F1品種は2ケ月半)かかりゆっくり大地の揺りかごで細胞も密に大きくなります。固定種は必然野菜本来の味に熟成されているからおいしいのです。
◆野菜の栄養価については、『日本食品標準成分表』によりますホウレン草を例に挙げますと1950年は100gあたりのビタミンC含有量は150mg。それが1982年には65mgになり、2000年には35mgになっています。約5分の1にも低下。
 また鉄分も1950年は13.0mgも含まれていましたが、1982年では3.7mg、2000年では2.7mgと、こちらもほぼ5分の1に減少。ほぼすべての野菜で経年変化で栄養価の低下がみられます。
 F1の品種にほぼ変わったのが1965年、1950年のホウレン草はほぼ固定種、F1の品種改良を重ねることが栄養価の低下につながった原因にもなっています。

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文献・資料:埼玉県の飯能市で固定種のみを取り扱う野口種苗研究所の野口勲氏の著書及びホームページ
~YUZO MAKINOさんより~

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